HOME目 次 | <前のページ

-23 | 30-

| >次のページ


13 ピュアドロップ

ピュアドロップ
気兼ねなく弾む会話に嘘はなかった。
屈託の無い笑顔は、出会ってからの時間の経過を忘れさせる。

目の前に映るのは、オレンジの皮に光り輝く露。
憎悪にとらわれた心は、
一瞬ではあるが、柑橘の香りで満たされていた。

「そう、こんな目で人を見ることができたのは、いつのことだろう・・・」
-23 | 30-
| >次のページ