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01-a P r o l o g u e |
髑 髏 杯
( 創 造 の グ ラ ス ) 永 「乾 杯」 貴方の想像が未来を創造する。 遠 “E=mc2”この公式を発見した天才がいた。 時に人間は, 偽・悪・醜・憎の愚劣極まりないエネルギーを生成する。 しかし,それも人間が人間たらしめるものだと受け止めて 根底から消滅させるのではなく,あえてそれを逆手にとってエネルギーとして利用しようではないか。 そして,そのための矛先として真・善・美・愛があると考えてみてはどうだろうか。 我々には知恵がある希望がある。 芸術としての人生はそれを実行することで, 偽・悪・醜・憎を真・善・美・愛へと昇華させる。 そして,そこには, “真・善・美・愛=希望+エネルギー(偽・悪・醜・憎)” という等価公式が完成する。 「スリー・ツー・ワン」「ゼロ…」 ‥もう,カウントダウンは永遠に聞こえてくることはない。 創 人間とは,何時までも不完全な生き物だ。 “真の美は,不完全を心の中で完全なものにする人だけが発見することができる。 人生と芸術の力強さは伸びようとする可能性の中にある。 茶室では,全体の効果を自分とのかかわりの中で完全なものにすることが, 客めいめいの想像力にゆだねられている。 禅道が世に広まった思考様式となって以来, 極東の芸術は,完成だけでなく反復をも,左右対称の表現として故意に避けてきた。” (岡倉天心『茶の本』より抜粋) 帰 最後に,これら全ては頭の中のことである。 ◆ 髑髏杯(創造のグラス)―真・善・美・愛 偽・悪・醜・憎。 時に地球を宇宙から眺めてみる。時にグラスをそこに置いて眺めてみる。 時に未来の自分を想像してみる。時に未来の地球を想像してみる。そして,逆転想帰,永遠創帰に辿り着く。 ※髑髏杯 :カパーラ(ラマ教の灌頂儀礼の際に用いる法具。);かんじょう【灌頂】〔梵 abhieka; abhiecana の訳。古くインドで,国王の即位,または立太子の際, 頭頂に水を注いだ儀式から転じたもの〕(1)〔仏〕(ア)菩薩が最終の位にはいる時,仏が智慧の水を注ぐこと。(イ)密教の儀式。伝法・授戒・結縁などのとき, 香水(こうずい)を受者の頭に注ぐこと。(ウ)墓参りなどのとき,墓に閼伽(あか)の水を注ぎかけること。 (2)雅楽・謡物(うたいもの)・和歌などで秘曲や秘事を伝授すること。 ※E=mc2:エネルギー=質量×速度の自乗。後に,この公式が世界の歴史に想像を絶する出来事を刻むことになった。 ※「スリー・ツー・ワン」 「ゼロ…」;【グラウンド・ゼロ】ゼロ地点。爆撃地点。核爆発の直下地点。〔1945 年(昭和 20)広島に原爆が投下された際の爆心地や, 2001 年(平成 13)に発生したアメリカ同時多発テロ事件における世界貿易センタービルの崩壊跡地などをさす言葉としても知られる〕(三省堂提供「デイリー 新語辞典」より) ※【永劫回帰】〔(ドイツ) ewige Wiederkunft〕ニーチェの根本思想。あらゆる存在は意味も目標もなく,永劫に繰り返されるが, この円環運動をあえて生きる決意をする者は生の肯定に転じている。永遠回帰。(三省堂提供「大辞林 第二版」より) [Navi Guide たまには,逆から眺めてみる。]別頁より |
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