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03 真夏のデザート |
夏。眩しい日ざしの後のデザートは,いつもこれだった。目を閉じれば“そこ”にある。 ◆ 真夏のデザート ―“あるのにない” 真っ暗な中に木漏れ日が射していた。そんな中にぽっかり浮かぶいつものデザート。 食べ終わる頃には,水しぶきの音と共に,炎天下のプールで遊ぶ情景が現れてくる。 …目を閉じれば,あの頃の記憶の回想が始まっていた。切ないほど懐かしく感じる思いは,どこから訪れるのか? そんな思いは,“あるのにない”どこかそんなパイナップルの穴のようでしかたがない。 ※【残像】光の刺激を見つめたあと,目を閉じたり他の方面に視線を移したりしたときに生じる視覚体験。種々の形・色・明るさの像として現れる。(三省堂提供「大辞林 第二版」より) ※心象風景;【心象】見たり聞いたりしたことが基になり,意識の中に現れてくる像や姿。イメージ。心像。「―風景」(三省堂提供「大辞林 第二版」より) [Navi Guide たまには,逆から眺めてみる。]別頁より |
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